2021.6.3

芋焼酎が、フルーツのような不思議。

芋焼酎がフルーツのよう?何いってんだ?
そりゃそう思うのも当然です。

だって芋焼酎は、芋。

芋の味や香りが反映された仕上がりになるに決まっているでしょ。

そうなんです。私もそう思っていました。

なのに、なのにですよ。
現実にはライチやマスカットを感じさせる、
芋焼酎が存在するからほんとに不思議なんです。

当店の芋焼酎で言うと、
蔓無源氏や球。最近入ったEMO。
限定販売にはなりますが、安田、フラミンゴオレンジなんかもかなりフルーティー。

何も言わずに提供されたら、フルーツのお酒と間違えるレベルで主張してきます。

「えっ?これが芋?嘘言っちゃいかんよ」と、
疑いたくなるほどのギャップに、頭がついてこないくらいです。

さてさて、実はこの香り、ちょっとマニアックな話なのですが、
柑橘や花からも香るモノテルペンアルコールという成分が深く関わっているとのこと。

醸造や蒸留をコントロールして、芋から柑橘や花と同じ香りを作り出したってことですから、
酒蔵さんの探究心は、ほんとに偉大ですね。

芋焼酎は、酒のみが渋く飲んでいるというイメージをお持ちの方もいらっしゃると思います。
でももうそれは、昭和の話。
今は令和、時代が確実に変わっていることを、焼酎からも感じます。

いかつくないラベルが採用される銘柄があるのも、
当然若い方に興味を持ってもらうためのものでしょう。

ちなみに飲み方は、水割りでもそのままでも良いですし、
ソーダ割りなんかにすると、フルーツ香りが炭酸のシュワシュワからフワリと立って、
美味いのなんの。

二十歳になって初めて飲むお酒にも推薦したいくらい、
エグミが全くなくて良い感じなんです。

芋の香りが苦手。
そもそも焼酎が苦手。
もちろん好みはあると思います。

が、アロマ香るフルーティーな芋焼酎は、
一度飲んでほしいと思うこの気持ち、
分かっていただけたら嬉しいです。