2018.9.18

ウッディーな焼酎/その②

writer/蛇草

こんにちは!酒高蔵スタッフ蛇草(はぐさ)です。
さて、やってきました!
『和ウイスキー』ウンチクの後編!
その①から来てくれた人は、相当マニアックな方だとお見受けします。
ご覧になっていない方は、前編の「ウッディーな焼酎/その①」にも寄って行ってください<(_ _)>

 

では「樽熟麦焼酎とウイスキーは何が違うのか?」を始めます。

まず原料の大麦は、麦焼酎・ウイスキー共に二条大麦の使用が現在の主流です。
※麦茶や麦ご飯などに使われるのは六条大麦

【1】その二条大麦を糖化して、糖分をアルコールに変換していく訳なんですが
ここで大きな違いがあります。

【 焼 酎 】「麹」を用いて麹菌を繁殖、生産した酵素の力でデンプンを糖分に分化します。
【ウイスキー】「大麦麦芽」の酵素でデンプンやタンパク質を分解し
酵母のエサとなる糖分に変え、ろ過し麦汁を作る。

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【2】そうしてできた「醪(モロミ)」にも違いがでます。

【 焼 酎 】アルコール成分14%~20%くらい
【ウイスキー】アルコール成分5~8%くらい
※この後ビールも作れる

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【3】蒸留はどちらも単式蒸留器を用いますが・・・

【 焼 酎 】蒸留回数は1回で昔ながらの木桶を使うところもある
【ウイスキー】醪のアルコールが低いので2回の蒸留を行い、アルコール度数は約60%となる
ポットスティルと呼ばれる銅製の単式蒸留器

↓↓↓

【4】どちらも蒸留して得られた液体は無色透明である

【 両 方 】ホワイトオーク材の樽に詰められて貯蔵、樽の影響を受け琥珀色になる。
※普通の焼酎はステンレスや甕壷で貯蔵されるため、無色透明のまま

 

以上がざっくりとした説明でした。
なるほど、製造工程の【1】【2】【3】で違いがでてくるのですね。
細かい話は言い出すとキリがないので、今回はカットしています。
ご理解くださいませ。

熟成前の原酒は違えど、オーク樽で貯蔵することで
どちらもまろやかで奥深い味になるんですね。

 

樽熟成酒ってどこか人間に似ている気がします。
生まれた場所や育ちが違がっても【環境】=(樽やテロワール)と【歳を重ねること】=(熟成年数)で
角が取れ、深みのある魅力的な人になる。。

焼酎もウイスキーと同じように醸造所の歴史や風土を感じながら愉しむと
さらに味わい深いものとなるに違いありません。

 

と、今回は少しポエマー気分を味わった筆者ですが
酒場で相席した方に「大学生?」と言われることがあります。
30半ばなのに10歳以上若く見られるのは
何か問題があるんだろうなと、徐々に自覚し始めました。
ウッディならぬ、ダンディーなミドルになりたいのですが・・・(笑)

あぁ、自分もお酒の様に樽熟成できればいいのになぁ。。。

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