2021.12.27

闘う蟻<アリ>たちの物語。

コロナウィルスによって全てを否定され、遮断された続けた酒屋、飲食業界。
そんな環境真っ只中の2020年〜2021年に、
できることを探し、止まらずに歩み続けた者たちがいる。

【GIANT KILLING を起こそう。】

同じ小さな酒屋として彼らの想いに共感した私たちも
Antsの想いをコトバ(形)にし、
共に商品開発やブランド化進める。

今日は、そのAntsの想いと、
そこから生まれた商品開発秘話を伝えたい。

そもそもAntsとは、
小さな酒屋が集まり(グループ)だ。

この2年ほどは、コロナという社会現象によって、
お酒を飲むことが許されない時代をはじめて体験し、
お酒を届けることが出来ない時間をはじめて過ごした。

世の中に酒屋は必要ないんだろうか?
もうスーパーの酒売り場でいいんじゃないの?
そんな言葉が何度も頭の中をリピートする中、
自分たちを奮い立たせるのは、

「小さな自分たちにしかできないことは何か。」
ということだけだった。

“小さな酒蔵のお酒は、小さな酒屋しか伝えられない。”
“小さな居酒屋の気持ちは、小さな酒屋しか応援できない。”

そんなAntsの熱い思いは、Antsを中心で引っ張っている、
茨城の松蔵屋の代表、石田社長の存在が大きい。

石田社長は、がっしりとした体つきで、
いつも元気でどこにいるのかすぐにわかるほど
体のサイズに比例して声のサイズも大きな方だ。

「僕たちは止まるわけにはいかない。前に進まなきゃいけない。」
Antsグループの会合で話す言葉は、
いつも前向きで、熱を感じる。

そうやって、お客様、酒蔵、飲食店のために
皆が足を止めずに考えた商品は
「くまんばちコンフィチュール」の誕生へとつながっていった。

コンフィチュール自体は、愛媛県西予市にある、
株式会社味彩さんとの打ち合わせを重ねて商品化。

愛媛県西予市は四国の端にあるため、
現地に行くのに車で何時間もかけたのだそう。

また、代表の富永さんとのやり取りの中で、印象的だった言葉は、
「やっとここまで。一品を世の中に出すには、すごい手間とエネルギーが必要です。」
作り手の富永さんが話す言葉だから伝わってくるものがある。

ラベルは上田酒店デザイン事務所監修の元、
また、Antsの商品である「くまんばち」をシリーズ化して
飲食店様に使い勝手の良いものとなるようにと、
わかりやすいビジュアルでパッケージ化された。

この商品が発売開始となったのは2021年の7月。
3種類のコンフィチュールが完成し、商品化に向けて300個ずつ準備。

味彩さんも、私たちも、Antsグループの方々も、
今思えば、状況に落ち込んでいる暇なんてなかったんじゃないだろうか。

地方で頑張る小さな酒屋、
地方で頑張る無名の酒蔵、
夫婦や家族で頑張る小さな居酒屋、
小さくてもキラリと光るお店、

大きい小さいじゃないけれど、
自分たちだからこそできることはきっとあると思い続けた結果は、
コンフィチュールの追加発注をする状況となっている。

自分たちが小さな蟻とするならば、Antsのスローガンは

【GIANT KILLING を起こそう。】

この言葉を掲げて、私たちは今日も前を見て進み続けている。