2022.4.18
- 【想いと、】
待ってました!と言われるお酒。
今の時代、
普通に美味しいお酒はどこにでもある。
その中で、ただの美味しいを越え、感動するほど旨い酒を届けたいと願う。
そんな酒蔵の試みが、滋賀にありました。
滋賀にある福井弥平商店、萩乃露。
ここでは毎年1回だけ、
その日に絞ったお酒をその日に渡す「今朝しぼり」というお酒を蔵出ししています。
年に一度の蔵出しの早朝に搾り終わったお酒をすぐにビン詰めをしお届けする『今朝しぼり』は、
まさに「究極のしぼりたて」。
その日に絞ってその日に渡すので、
受け取る側が早朝に行かなければならない。そんなちょっとアナログなところも萩乃露らしさ。
そんな萩乃露も、このご時世。
「酒は敵」
そう言っても過言ではないような世の中で、お酒がなかなか売れない時期はやはり大変だったらしく。
一時期は、酒を作る人員を分けてスタッフで勉強会を行ったり、新しいお酒の開発をしていたそう。
今でも、一升瓶はなかなか売れないので
もう一升瓶は必要ないのでは?と考えているとおっしゃっていました。
追い風の時は誰がやっても上手くいくが、
風当たりの強い”向かい風”の時に何をするか。
最も、経営者の手腕が問われる場面です。
上田も、よく
「逆風の方が燃える。」
なんて言ってますが、まさにここ2年ほどは酒業界にとって逆風も逆風の、嵐のような世界でした。
逆風の世界で、それぞれ切磋琢磨し、
酒造りの歴史をなんとかつないできました。
少しずつ酒の需要も増えてきています。
まだまだ大変な時期は続いていますが、
日本の酒蔵ならきっと乗り越えて、鴨鍋をつつき合う日がくるでしょう。
「待ってました!」というお客様の声を聞くために、年に一度の挑戦を続けていく萩乃露。
無事、酒高蔵の予約分を受け取って、私達は滋賀の地をあとにしました。