タイトルと表紙の写真の雰囲気だけを見て、
「とは言っても、なんだかんだ凝っている、おしゃれな料理が載っているのでは…」
と興味本位でめくってしまったのがこの本。
パラパラとめくりながら文章を追っていくと、
その紹介する料理とその料理を作っている人の
バックボーンがじんわりと見えてくる。
全体の雰囲気は、雑誌の特集ページかな？
という空気感の中で、ふと思うのは「料理ってなんだろう」ってことだった。
今やコンビニではすぐに食べられるご飯がそこにはある。
ただのご飯。
よく言われる人気のラーメン屋は毎日味を変えて
お客様を飽きさせないという話が本当ならば、
そういえば、家で親が作ってくれるご飯は飽きることも
あまり感じなかったなと思う。
そう思うようになったのも、
一人暮らしでコンビニのご飯を買って食べたりし始めてからだろう。
料理をすることは、
楽しみであったり、
その人のライフスタイルや、工夫、
知恵、余白、生き様、、
料理とはその人自身があらわれるものであり、
料理＝ライフスタイルなのだと気がつかせてくれた。
また、ここに出てくる料理の中でも
お酒のストーリーもあった。
お酒のための料理だったり、
ラフに缶ビールを傾けながら作る料理だったり、
お酒が進んで楽しくなっている食卓だったり、、
お酒と料理は切っても切り離せない、
人間の豊かな生活に欠かせない組み合わせなのだと
この本に出てくる人たちのストーリーを見ながら、
実感するのでした。