2019.12.18

「そこはかとなく、幸せ」-ゆきおんなにごり-

名前からして、冬を感じるお酒。

冬って、一番ワクワクする季節なんです。
頬を刺す冷たさは、【温かさの安らぎ】と、【クリスマスの待ち遠しさ】を教えてくれます。

このお酒は、冬の温かさ、雪の柔らかさを表現しきったお酒だなーと思います。
うすにごり模様は、舞い散る雪のよう。

口に含むと、ほのかなプチプチ感と、
雪見大福を思わせるまろやかさ。
安心感を得られるお酒です。

このお酒に「時間」というスパイスを加えると、なんとも上品な
まるでハチミツレモンの様な甘酸っぱさが現れます。
そうすると、より一層まとまりが出て杯が止まらなくなります。

このお酒には、ピアノ独奏曲
チャイコフスキー作曲【四季より12月】
がピッタリでしょう。

チャイコフスキーは、ロシア出身の作曲家で
「ヴァイオリン協奏曲」「ピアノ協奏曲」等が有名です。

12月には、クリスマスを題材にしたバレエ「くるみ割り人形」が上演されます。
チャイコフスキーの魅力と言えば、なんと言ってもそのメロディーラインにあります。

自身も
「私にはベートーヴェンの様な凄まじまい程の構成力は無いが、メロディーにかけては誰にも負けない」
と言っています。

この【12月】という曲は踊りたくなるようなワクワク感のあるリズム、
思わず微笑みを浮かべてしまう様な温もりを感じるハーモニー、
目を細めてしまいそうな安心感もあります。

「そこはかとなく、幸せ」

そんなお酒と、曲です。

(writer/ヴァイオリニスト 高橋宗久)